エアコンを購入してからしばらく経つし、そろそろプロの方にクリーニングをしてもらったほうが良いのかな?と気になりませんか。
様々な家のエアコンクリーニングを見てきた経験から言うと、通常の使い方であれば、3年に1回くらいで十分なのではと感じています。
そもそも、エアコンの汚れ方は家の環境によって違いすぎるため、◯年使ったからクリーニング、みたいに一概には言えません。どれだけ汚れているのかを確認して必要性を確かめるのが一番だと思います。
目次
エアコンクリーニングは3年に1回くらいで良い
どのくらいの頻度でエアコンクリーニングをしたらいいのか?悩む人は多いです。
そこでエアコンのクリーニングについて業者に相談をすると、1~2年に1回はしておくべきだといわれることが多いです。
しかし個人的は、3年に1回くらいで十分なのではと感じています。なぜなら、エアコンクリーニングをしても、エアコンの寿命が長くなるわけではないからです。
機種にこだわらなければ5万円程度でエアコンが買える時代、何万円もかけてクリーニングをするのはとってもコスパが悪いと思うんです。
大手家電メーカー・シャープ株式会社さんに取材した時、毎年エアコンを分解して掃除するのは機械の負担になるので、オススメしないと言われました。
エアコン掃除、したことない場合はどうなる?!
フィルター掃除をサボっていると、様々なデメリットがあります。

電気代が上がる
フィルターが目詰まりしていると空気が通らないため、エアコンはフルパワーで稼働しますので、通常よりも余計に電力を消費して電気代が上がります。
エアコンが冷えない・温まらない
風を十分に通すことができないので、冷たい or 暖かい空気を循環することができず、エアコンの効きが悪くなります。
フィルター掃除は2週間に1回が目安
2週間に1回を目安にフィルターのホコリ取りをしましょう。エアコンの電源を切ってフィルターを外し、掃除機で吸うと取れます。
ただ、網の細かい目に入った汚れは掃除機だけでは取り切れません。よって、月に1回は水洗いが必要です。
その際、台所用の中性洗剤を使ってブラシでこすると、非常にきれいになります。


最近の台所洗剤には除菌成分が入っているものも多いので、除菌効果も期待できますよ。
エアコンが汚れているのか確認する方法
エアコンの汚れは、ぱっと見た目ではわかりづらいもの。暮らしている環境によっても変わってくるので、単純に使用年数だけで判断できません。
エアコンクリーニングの時期を逃さないためにも、こんな時はクリーニングを検討したほうがよい、と思う具体的なケースを挙げていきます。
1. 送風ファンが汚れている
一見、送風口はきれいかなと思う場合でも、内部は汚れているかもしれません。確認したいときは、綿棒でファンをこすってみましょう。
綿棒は手軽ですが、長さが少し足りないと感じたら、おすすめの道具があります。
100円ショップで買った、ケーキを作るときに生クリームをならす道具です。

タオルを巻いて、送風口の奥を拭いてみてください。程よくしなるので、非常に使いやすいです。汚れの確認にも、エアコンのお掃除にも使えます。

外だけでなく内側もやってみて、汚れがつかなければエアコンはかなりきれいだと言えますので、クリーニングは不要です。
2. カビ臭い
久しぶりにエアコンをつけた時、もわっと酸っぱいような、ホコリっぽいような臭いを感じたことはないですか?

その場合、内部にカビが発生している可能性を疑いましょう。内部のカビは、自分では取れないため、エアコンクリーニングが必要です。
3. クシャミが出る、鼻水が止まらない
エアコンをつけた途端、クシャミが止まらなくなる場合も、内部の汚れが原因になっている可能性が高いです。
アレルギーや鼻炎症状を悪化させてしまう原因にもなるので、早めのクリーニングを検討しましょう。
4. 吹き出し口にカビが見える
エアコンの吹き出し口をのぞいたときにポツポツと黒い汚れがあれば、それはカビです。

しかし、吹き出し口というのは、本来、カビが付着しにくい場所なのです。そこにカビが見えるということは、内部はもっとカビだらけになっているかもしれません。
5. エアコンの効きが悪い
エアコンをつけると最初は涼しくても、しばらくすると冷たい空気が出なくなったり、冬場に暖房が効かないという場合、内部の熱交換器が汚れていたり、フィルターが目詰まりして空気が通りにくくなっている可能性があります。
故障かな?と思っていたエアコンが、すごくよく冷えるようになったりしますよ。
6. 水漏れ
エアコンから急にボタボタと水が漏れてくる事があります。原因の多くは、ドレンという排水用のホースにホコリが詰まることにあります。

ドレンホースを専用のポンプで掃除する他、エアコンクリーニングで内部のホコリをきれいにしておくと、水漏れの防止になります。
おそうじ機能つきエアコンもクリーニングが必要
我が家のエアコンはおそうじ機能がついているから、エアコンクリーニングはしなくても良いと思っている方、少し残念なお知らせですが、おそうじ機能がついていてもエアコン は汚れます。

おそうじ機能というのは「フィルターの」ホコリを取ってお掃除してくれる機能であって、内部まではきれいにしてくれないのです。
おそうじ機能付きエアコンのほうが、むしろ汚れやすい
これ、知らない人が多いのですが、ダストボックスは定期的に中のホコリを捨てる必要があります。
しかし、買う時に店舗側が説明不足なのか、一回もダストボックスのゴミを捨てることなくエアコンクリーニングを依頼される方も多いようです。
ロボがダストボックスにゴミを溜めたまま満タンになると、当然、ホコリがあふれ出します。そのままエアコンを動かし続けると、ロボがあふれたゴミをつけたままフィルターの方に戻り、エアコン内部にゴミを撒き散らすことになり、水分とホコリが混じってカビが繁殖します。
引用:おそうじ本舗 甲斐店
お手入れしていないお掃除エアコンは、ノーマルよりも酷い汚れのときがありますので、定期的にホコリを捨てるように心がけましょう。
ダストボックスの外し方は、取り扱い説明書に書いてあります。やってみると意外と簡単なので、クリーニングまでの期間を長持ちさせる秘訣となります。
クリーニングの頻度を上げたほうが良い場合
エアコンは使っている環境によって汚れ方が変わります。
下記のような場合は通常よりも汚れやすいので、1~2年に1回のエアコンクリーニングを検討しても良いかもと思います。
1. キッチンの近くにエアコンがある
キッチンのすぐ横に設置してあるエアコンの場合、調理の時に飛び散った油を吸い込んでしまうため、1~2年ですぐに汚れが付いてしまいます。
換気扇をこまめにまわしていても、空気中に飛び散った細かい油を取りきれず、エアコンが吸い込んでしまうのです。
これはキッチンのエアコンクリーニングの時に出てきた水です。水が茶色っぽくなっているのは、油汚れが溶け出してきたもの。エアコンがかなりの油を吸い込んでいることが分かると思います。

こういった汚れやすい環境で使用しているエアコンは、2年に1回くらいはクリーニングをするのがいいでしょう。
2. ペットを飼っている、小さい子どもがいる
また、ペットなどを飼っている部屋で1年中エアコンをつけっぱなしという場合にも、こまめなクリーニングが必要です。
ペットの毛やダニ、ハウスダストによってエアコン内部が目詰まりを起こすことがあるからです。

小さい子どもがいて、家でよく走り回って遊んでいるというような場合も、大人だけの家と比べるとホコリが舞うので、エアコンが汚れやすいです。
3. 部屋を閉め切っている、加湿器をずっと使う
花粉アレルギーの家族がいてあまり窓を開けなかったり、赤ちゃんがいて加湿器をよく使う家庭の場合、どうしても部屋に湿気がこもりやすくなり、エアコンにカビが生える原因になります。
寝室のエアコンは使用頻度が低いから大丈夫、と油断していると、知らない間にカビが大量発生していることがあるため、注意が必要です。
これは、加湿器をつけて閉め切っていた部屋で3年間、使い続けていたエアコンの内部です。フレームを開けた途端、かなりのカビが確認できました。
やはり湿気は大敵だと思います。

プロのお掃除業者に依頼すると1万円〜2万円くらい
エアコンクリーニングをプロのお掃除業者に依頼する際、どのくらいの費用がかかるのか気になりますよね。
お掃除機能なしのエアコンの場合には、1万〜1万2000円くらいが相場です。お掃除機能つきのエアコンでは、1万5000〜1万8000円程度。
エアコンクリーニングの料金相場については、こちらの記事に詳しくまとめています。
細かい部品をひとつひとつ、外していく大変な作業になります。
お掃除機能なしのエアコンのクリーニングが1時間~1時間半で終了するのに対し、お掃除機能ありの場合には2時間~2時間半。作業時間が長くなるため、費用が高く設定されているのですね。
エアコンクリーニング業者の選び方
20回ほどエアコンクリーニングの取材をしていますが、正直、どの業者を選んでもお掃除の内容自体は、大きな違いがないと思います。
ほとんどの会社で、エアコンを分解して洗剤を吹きかけ、汚れを浮かしたら高圧洗浄機を使用してカビやホコリを洗い流すという工程のようです。

しかし、申し込みからサービス当日の流れや料金は、会社によってかなり異なります。
ネットで申し込みから支払いまでを完結できる場合もあれば、日程調整は電話のみで行う会社もあったり。カードは使えなくて、現金だけの会社があったり。
料金も仕組みも様々なので、自分のライフスタイルに合った業者を選ぶことが大切です。
エアコンクリーニング業者の選び方についてまとめていますので、下記の記事を参考にしてください。
業者に頼むときれいになるのか?
プロに依頼した場合と自分でする場合では、どのくらい違うのか気になるところ。
これは圧倒的に、業者に依頼したほうがきれいになります。
業者による掃除の最大の特徴は、10リットル以上もの水を使用し、高圧洗浄機で汚れと洗剤をしっかりと洗い流す点です。

家庭でもエアコン掃除スプレーなどを使って掃除はできますが、最後に大量の水で洗い流すことはむずかしいと思います。
また、家庭で掃除をするときには一番外側のカバーだけを外すのが一般的だと思いますが、プロはフレームごと全部外して洗浄を行いますので、自分でしたときと比べると格段にきれいになります。
ちなみに、これがエアコンを自分で掃除したときと、その1年後に同じエアコンを業者さんが掃除した時の比較です。取れる汚れのレベルが全然違うのが分かると思います。

自分で掃除したときの体験談はこちら
業者に依頼した時の体験談はこちら
ちょっとした工夫で、エアコンをきれいに維持する方法
エアコンクリーニングをした後は、なるべくきれいな状態を保っておきたいもの。自宅で簡単にできるお手入れのコツをご紹介します。
送風機能や暖房で内部を乾燥させる
カビの発生をおさえるには、内部の熱交換器を乾かすのがベストです。冷房を使った後、送風を1時間ぐらい付けると水分を乾燥させてくれるのでオススメです。

古い機種のエアコンだと、送風がない場合があります。その時は「暖房」でも問題ありません。
ただ、夏場に送風や暖房をつけるとお部屋が暑くて大変なので・・・寝る前や出かける際、タイマーをセットしておくと良いです。3時間くらいが目安です。
ちなみに、「内部クリーン」と書いてある場合も送風運転と同じような機能になります。
「 内部クリーン運転 」 は、冷房や除湿 ( ドライ ) 運転の後に、送風や暖房運転を行ないます(約80~120分)。
室内機の内部を乾燥させることで、カビやニオイの発生を抑える運転です。
引用:ダイキン工業HP
いずれも、エアコン内部のカビを防ぐ効果はありますが、すでに発生してしまったカビや臭いは取り除くことができません。
カバーをしてホコリが入らないようにする
シーズンが終わったエアコンは、中になるべくホコリが入らないよう、カバーをかけておきましょう。
専用カバーも売られていますが、フェイスタオルをエアコンの上にかけておくだけでも効果が期待できます。

エアコンは上から空気を吸い込み、下に吐き出す構造のため、本体の上をカバーしておくだけでホコリが入りにくくなるのです。
お金をかけず、簡単にできるのでぜひお試しください。
室外機のクリーニングは、ほとんどの場合必要ない
ほとんどの業者がオプションとして提案している、室外機のエアコンクリーニング。
なんか汚いし、やったほうがいいのか?必要あるんだろうか?って疑問に思っていました。
結論から言うと、ほとんどの場合やらなくてOKです。
まず、エアコンの悩みでもっとも多い「カビ臭いで困っている」という場合、室外機のクリーニングはまったく関係ありません。
室外機のクリーニングが必要かどうかは、裏側からフィン(熱交換器)を見ます。
もし、ペットの毛やホコリ、泥などが絡んで汚れていると、空気の通りが悪くなるのでクリーニングが必要です。
が、もともと室外で使われる事を想定して作られているので、そこまで汚れていることはごく稀です。
ぱっと見でフィンがきちんと見えていれば、問題ありません。
本体カバーが汚れている程度なら、自分でサッと外側を水洗いする程度でOKです。室外機の中に、明らかにホコリやゴミが溜まって中が見えないくらいのレベルなら、業社のクリーニングを検討しましょう。
室外機クリーニングは格安の簡易版で十分
室外機クリーニングの費用は、1,000円~7,000円くらいまでと差があり、安いところでは、カバーを外から洗う作業しかしない場合が多いです。
費用が高い場合には、室外機のフレームをすべて分解し、中まで掃除してもらえます。
こちらの写真はおそうじ本舗さんの例。1台7,000円しますが、完全に分解して高圧洗浄機でキレイにしてもらえます。

ただ、ここまでの掃除が必要になるケース、ほとんどないのでは?とも思ったり。
これは、おそうじ革命さんの例。1台3,000円。外からサッとブラシで洗う感じです。

エアコンクリーニングを頼むのはいつの時期が良い?
エアコンクリーニングを頼むなら、春や秋がおすすめです。注文がそれほど混まないので予約が取りやすく、繁忙期ではないため、業社が割引をしている場合も多いです。
ほとんどの方が、暑くなって初めてエアコンをつけた時、臭かったり効きが悪いことに気がつき、急いでクリーニングを注文します。
そのため、エアコンを頻繁に使用する時期に注文が殺到し、夏の土日は予約が1カ月待ちというのもめずらしくありません。
こうして夏に注文が集中するのを避けるため、業者が春と秋にキャンペーンをしているケースが多くみられます。
クリーニングの金額が安くなりますので、少しでも安くお得にエアコンクリーニングができるのも、この時期だといえるでしょう。
梅雨前にエアコンクリーニングを完了させておくのも一つの方法です。梅雨の時期は湿度が高くなり、エアコンにカビが繁殖しやすいからです。
カビの原因となるのは、主にエアコン内部に付着しているホコリです。梅雨に入ってエアコン内部にカビが大繁殖するのを防ぐためにも、梅雨前にエアコンクリーニングをしておくことが大切です。
ハウスクリーニング各社のキャンペーン情報をこちらにまとめていますので、参考にしてください。
10年以上経ったエアコンのクリーニングは注意が必要
10年以上経った古いエアコンをクリーニングする際には、注意点するべき点がいくつかあります。
まず、10年以上経過したエアコンは、クリーニングではなく買い替えを検討するのがベターです。なぜなら、エアコンは10年が買い替えの目安といわれているからです。
メーカーでは部品の最低保有年数を9~10年に決めている企業がほとんどで、10年を過ぎたエアコンが壊れても、メーカーに替えの部品がないため、修理を受け付けてもらえないことになります。
クリーニングがきっかけで故障する可能性もある
10年が経過したエアコンはプラスチック部分が劣化していることがあり、クリーニングのためにフレームを外した際、破損したりヒビが入る恐れもあります。
そういったリスクを避けるため、10年を過ぎたエアコンは、お掃除業者がクリーニングを受けてくれないケースもよくあります。
そんな時は、家電メーカーにクリーニングを依頼するのもひとつの方法です。例えばシャープ株式会社では、比較的やすい金額でエアコンクリーニングを行っています。
メーカーに依頼すると、部品が割れるなどのトラブルがあった時、スムーズに対応してもらえます。
エアコンのクリーニングは頻度や時期をしっかりと知ってから相談を
エアコンは定期的なクリーニングを行いましょう。3年に1回くらいが目安ですが、汚れやすい環境で使用している場合は、もう少し頻度を上げても良いかもしれません。
専門業者のクリーニングを利用するなら、春や秋を狙うと、希望の日程で安く行える可能性が高まります。
また、10年が経過して古くなったエアコンは、買い替えを検討するのも一つの方法です。
エアコンクリーニングの知識を高め、快適にエアコンを使いましょう。
おすすめのエアコンクリーニング業者
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