エアコンからゴキブリが出てきた経験はありませんか。その姿を一度でも見ると、若干トラウマになってしまうほど怖いですよね・・・。
安心してエアコンを使うには、
- ゴキブリの侵入経路を断つ
- 室内のゴキブリを駆除する
- 室内にゴキブリのいる環境を作らせない
の3つのステップが必要です。今からご説明しますね!
目次
なぜエアコンからゴキブリが出てくるの?推測される侵入経路3つ。
エアコンは、空気中の熱と冷気を部屋の外へ逃がすことで、室内の温度を調整しています。その熱と冷気を外へ逃がす役割をになうのが、屋外に設置された室外機です。
ゴキブリは屋外に設置されたこの室外機とエアコンをつなぐホースや穴を通じて、エアコン内部に侵入してくると考えられています。
エアコン内部に入ってくる、ゴキブリの侵入経路について詳しく見ていきましょう。
1. ドレンホース
はじめに、室外機のホースから入ってくる場合です。エアコンの室外機には、ドレンホースと呼ばれる排水ホースが付いています。
このホースは空気を冷却する際、エアコン内部で発生した結露を、室外へ送り出すためのものです。
集合住宅などの排水管や室外機の裏に巣を作ったゴキブリが、このドレンホースの排出口から浸入し、エアコン内部に入り込むと考えられます。
2. 配管用の穴
つぎに、配管用の穴から入ってくる場合です。エアコンには室内機と室外機をつなぐために、スリーブ穴と呼ばれる配管用の穴が設けられています。
エアコンの設置工事の際、壁面に設けられたスリーブ穴は、通常、粘土のようにやわらかい専用のパテを使ってふさがれます。
しかし、パテが経年劣化することで柔軟性がなくなり、わずかな空間が生じることで、その隙間からゴキブリが浸入するのです。特に、黒ずみが発生していたり、パテが消耗していたりする場合には注意が必要になります。
3. ドアや窓の隙間
さいごに、室外機以外の場所から部屋に入ってくる場合です。ゴキブリは室外機のほかに、屋外に接したドアや窓の隙間から侵入してくることも考えられます。
なかでも、夏のむし暑い時期や梅雨の時期は、ゴキブリには好ましい高温多湿の環境になりやすく、窓やドアの隙間からエアコン内部に、ゴキブリが侵入することもあります。
ゴキブリの侵入を断つ方法
ゴキブリは、わずか3ミリ程度の隙間さえあれば、どんな場所にも入り込める習性をもっているんです。
ゴキブリの侵入を完全に防ぐことは簡単ではありませんが・・・エアコン内部への侵入経路をねらって、あらかじめ対策しておくことで、その確率をおさえることができます。
いずれも、ホームセンターなどで売られている市販のアイテムを使ったり、部屋で過ごす際に注意を払ったりすることで、誰でも簡単におこなえる対策です。
1. ドレンホースの防虫キャップ
エアコン内部に発生した結露を室外へ逃がすためのドレンホース。このドレンホースの先に、市販の防虫キャップを装着することで、ゴキブリの侵入を減少させることができます。
キャップの先は水の排出を妨げないように、先端が細かく仕切られており、ゴキブリはもちろんのこと、小さな虫の侵入を防ぐ効果も期待できます。
防虫キャップは、ホームセンターやネットショップなどで300円程度で市販されているので、手軽に入手することが可能です。
2. パテで隙間を埋める
室内機と室外機とをつなぐスリーブ穴に隙間が生じている場合は、エアコン専用のパテで埋めることができます。新しいパテに取りかえるメリットは、ゴキブリの侵入を防ぐだけではなく、室内に雨水や外気の流入を防ぐ効果も期待できるからです。
専用のパテも市販されており、各商品によって値段は異なりますが、一般的には200グラムあたり200円前後で、ホームセンターやネットショップで簡単に入手できます。
使っていないエアコンの穴が開いている場合は、専用のキャップがあるので、穴を閉じておくほうが良いです。
3. 部屋の換気をし、清潔を保つ
梅雨や夏の時期は、部屋の湿度や温度に気を配りましょう。特に、高温多湿となる梅雨や夏の時期は、ゴキブリには好ましい環境になりやすいものです。
部屋を閉め切るのではなく、風を通したり、室内の湿度と温度を下げる工夫をして、ゴキブリの住みにくい環境を維持しましょう。
風を通す際は、窓を開けっ放しにせず、網戸をすることを忘れないようにしてください。また、台所周辺の生ごみや水まわりをこまめに清掃することもかかせません。
エアコン内のゴキブリを駆除する方法
ゴキブリは人間の事情を考慮してくれません。いくら屋外からの侵入を防ぐ対策や室内を清潔に保っているつもりでも、エアコン内部からひょっこり姿をあらわすとも限りません。
ゴキブリがエアコンに侵入した場合は、あわてて駆除しようとすると、上手く駆除できないばかりか、エアコン本体の故障にもつながる可能性があります。
そうしたリスクを避けるためにも、あらかじめ駆除する際のポイントを押さえておきましょう。
まずはエアコンからゴキブリを追い出す
エアコン内部にゴキブリが入り込んだ場合は、雑誌や新聞などをまるめて、エアコン本体を壊れない程度に軽く叩き、まずはエアコン内部からゴキブリを追い出すことに集中します。
追い出したあとに、殺虫剤などを使用して駆除するように心がけましょう。ゴキブリを駆除する際は、瞬間冷凍式の殺虫剤を使用すると薬品を残さないので、小さな子どもやペットがいる家庭でも安心して使用できるはずです。
エアコンにゴキブリが入り込んだ場合、注意しておきたいことがあります。それは、エアコンを作動させることだけは絶対に避けることです。
作動させてしまうと内部のファンが回転することで、ゴキブリが潰される可能性があるばかりか、エアコンの故障を招くリスクも高まるからです。
また、エアコン本体に直接、殺虫剤をかけることも避けましょう。エアコンは精密機械なので、基盤部分に薬剤がかかれば、故障の原因にもつながります。
雑誌や新聞紙でエアコンを叩いても、ゴキブリが外へ出てこないこともあります。また、ゴキブリのすがたが見えなくなっても、エアコン内部に卵を産み付けている可能性も否定できません。
そのような事態を解決するには、3つの駆除方法を覚えておくと便利です。
1. バルサンする
エアコン内部からゴキブリが出てこない場合は、バルサンを使用すると効果的に駆除できます。
ゴキブリの卵は春から初夏にかけて腑化することから、駆除する時期は、春から初夏にかけておこなうのが最適です。そうすれば、ゴキブリと卵を効率良く駆除できます。
2. 待ち伏せ系の殺虫剤をしておく
エアコンの内部やその付近でゴキブリを見つけた場合は、ゴキブリの好みそうな通り道やエアコンの周辺部分に、殺虫剤をかけておきましょう。
その際は、薬剤を散布した部分に触れることでゴキブリを駆除できる、待ち伏せ系といわれる殺虫剤を使用すると効果的です。
3. エアコンクリーニング
もっとも確実な方法は、エアコンの清掃業者に依頼して、高圧洗浄機などでクリーニングしてもらう方法です。
ゴキブリはもちろん、内部に産みつけられた卵も、きれいに駆除することができます。エアコン内部に発生したカビや臭いも落とせて、一石二鳥です。
ダイキンに「エアコンにゴキブリがいたらどうすればいいか」聞いてみた
個人的にもっとも推している空調メーカー「ダイキン工業」さんのお客様サポートに電話で聞いてみました。
やはり、エアコンは動かさない、殺虫剤を機械に吹き付けない、というアドバイスだったので、うまくエアコンの外へ追い出して退治するのが良さそうですね。
室内にゴキブリがいられない環境を作る
ゴキブリ対策でもっとも大切なのは、ゴキブリを繁殖させない環境をいかに作り出せるかにあります。
1. エアコン内部の湿気とホコリをなくす
ゴキブリは湿気の多い場所を好む性質があるので、日頃からエアコン内部を清潔に保つことが、何よりの予防につながるからです。
そのためには、エアコンフィルターのホコリを週に1回はお手入れしたり、エアコン内部の水分を温風機能を使って飛ばしたりと、日常のお手入れを忘れずにおこないましょう。
2. ダンボールはこまめに捨てる
また、日頃の生活習慣も見つめ直すことも大切です。
たとえば、部屋に置きっぱなしになったダンボールはありませんか。
さらに、ダンボールに使われる接着剤は、コーンスターチと呼ばれるデンプン質の原料で作られており、ゴキブリの格好の餌になることも頭に入れておく必要があります。ダンボールを室内に溜めるのではなく、定期的に捨てるように心がけましょう。
ふだん何気なくおこなっている習慣にも、ゴキブリの繁殖する理由がひそんでいます。生活習慣を見つめ直すことは、ゴキブリが発生するリスクを未然に防ぐことにもつながります。
室内やエアコンのお手入れをかかさず、ゴキブリの住みづらい空間を維持することが、快適な生活を送るための秘訣なのです。
まとめ
エアコンを安全・安心に使用するには、屋外からのゴキブリの侵入を防ぎ、エアコン内部をいかに清潔に保てるかが重要です。
ゴキブリが出てから急いで対処するのではなく、ふだんから部屋の清掃やエアコンのお手入れをかかさないことが、ゴキブリが発生するリスクを減少させます。記事で紹介した各ポイントをきっちり押さえて、エアコンを快適に使用しましょう。
