ドラム式洗濯機の排水フィルターって、掃除するのが面倒な上にすぐ汚くなりますよね。
そんな排水フィルターの掃除が楽になるということで、Twitterではキッチン用の水切りネットを使う方法が話題です。
しかし!実はこれ、ドラム式洗濯機の寿命を縮めてしまうおそれがあるんです。
思わぬトラブルを発生させてしまう原因になるかも?!
もともとメーカーが推奨している方法ではないため、機械の内部にホコリがたまり、エラーが出て洗濯機が停止してしまったり、大量の水漏れが発生した!という人も少なくありません。

ドラム式洗濯機を長く使いたい方は、注意が必要です。
正しいお手入れ方法をドラム式洗濯機クリーニングの専門業者さんに聞きましたので、参考にしてみてください。
目次
フィルターにキッチン用ネットを使うのはNGな理由
排水フィルターの役割はゴミをせき止めること
そもそも排水フィルターとはどんな役割を果たしている部分なのでしょうか?
ドラム式洗濯機の場合、排水フィルターの役割は、洗濯物から出たゴミをキャッチして、水といっしょに排出すること。
ここで1つ思い出してみてください。
縦型の洗濯機には、必ずといっていいほど洗濯槽内に糸くずフィルターが付いていますよね。
中には洗濯槽内にある糸くずフィルターだけでは事足りず、浮かせて使うタイプの糸くずネットを追加で使う人もいるほど洗濯中に出るゴミの量は多いものです。
一方ドラム式洗濯機には、糸くずフィルターが洗濯槽内に付いていません。
つまりドラム式洗濯機の排水フィルターは、いわゆる「最後のとりで」とも呼べる大切な部分なのです。
だからこそドラム式洗濯機は、排水フィルターの掃除を定期的に行う必要があります。
排水フィルターの掃除を怠るとトラブルが発生する
ドラム式洗濯機の排水フィルターは掃除を怠ると目が詰まり、さまざまなトラブルへとつながります。
- 排水に時間がかかる
- 洗濯中にエラーが出る
- 排水できなくなり、洗濯機から水が漏れる
- 洗濯機が故障する
こういったトラブルを防ぐためにも、排水フィルターは定期的に掃除をする必要があります。
しかし排水フィルターは思いのほか汚れる部分でもあるため、掃除を面倒だと思う人は少なくありません。
そこで登場したのが、排水フィルターに水切りネットをかぶせる方法です。

水切りネットをかぶせておけば排水フィルターの目に糸くずやホコリが詰まらず、掃除を楽にできるといわれています。
つけておくと、こんな感じでホコリが溜まります。

どこの家庭にでもあるキッチン用の水切りネットを使えばいいという手軽さから、この方法は一気に拡散しました。
ところがこの方法を試した人の中には、トラブルが発生したという人もいます。
それもそのハズ。
実はキッチン用の水切りネットをかぶせると、排出されるハズの糸くずやホコリが排水といっしょに流れなくなり、洗濯機の中に戻ってしまうのです。
ネットを使うと、フィルターがゴミをキャッチして排出できない理由
ドラム式洗濯機の排水フィルターに水切りネットをかぶせると、キャッチするハズだったゴミが、排水フィルターの外側にたまってしまいます。
通常、洗濯機の内部で溢れた水は洗濯機の中をぐるぐると循環しています。その途中で排水フィルターを何回も通り抜け、糸くずやホコリを取り除いているのです。
その通り道になっているのが、排水口の横に開いている「穴」。

この穴から排出されたゴミは、フィルターに押し付けられる形で排水フィルターにキャッチされます。
しかしキッチン用の水切りネットを使うと、水は通るけどゴミはキャッチされないという現象が起きます。
そして、キャッチされなかったゴミは、再び水と一緒に洗濯機の中へと戻ってしまうのです。
洗濯機の内部に戻ったゴミは、少しずつ洗濯機の内部(見えない部分)に蓄積されていきます。
もちろんネットを付けなくてもたまるのですが、ネットを付けることによって付けない場合よりも多くたまるということです。

キッチンのネットを使い続けることで起こるトラブル
ドラム式洗濯機の排水フィルターにキッチン用の水切りネットを使い続けると洗濯機内にゴミがたまり続け、結果こんなトラブルを発生させます。
- 洗濯物の汚れが落ちにくくなる
- 洗濯槽や洗濯機から悪臭が発生する
- 洗濯物が乾きにくくなる
- 排水されなくなり水漏れの原因に
これらのトラブルが起きていながらもそのまま水切りネットを使い続けると、洗濯機が故障してしまうかもしれません。
1つでも思い当たることがある人は、要注意です。
実際にあった例を見てみます。
トラブルその1. 洗浄力が弱くなる
これは洗濯槽の横の部分にたまったホコリ。
本来、この部分が回転しながら水をシャワー状に出す事で、洗濯物を様々な角度から洗います。
しかし、この状態だと水の出る穴がふさがれているため、洗浄力が落ちてしまいます。

Before&Afterの動画が分かりやすいかも。
最初は水が下からしか出ていませんが、清掃後は全方向から水が勢いよく飛び出していることがわかります。
トラブルその2. 大量に水漏れする
水切りネットを洗濯機が異物と捉え、洗濯中にエラーとなる事があります。
これは意外に厄介なケースのため、注意が必要です。
エラー対応するためには、洗濯中に排水フィルターを取り外す必要が出てくるのですが・・・フィルターを抜き出すと、大量の水が流れ出てきてしまいます!
場合によっては、階下への水漏れをはじめとする大惨事になるかもしれません。
排水フィルターの正しい使い方
このように、ホコリが溜まりやすいため、フィルター掃除が少し面倒ですが、洗濯から乾燥まで一気にできる便利な点は、ドラム式の大きな魅力。
なんとか活用したいものです。
排水フィルターの掃除は、定期的に行えばさほど大変な作業ではありません。
排水フィルターの正しい使い方をご紹介します。
何も付けずにそのまま使うのがベスト
ドラム式洗濯機の排水フィルターは、できれば何も付けずにそのまま使い、最低でも月に1~2回は掃除をしましょう。
水道で水洗いすればOKです。

また排水フィルターの挿入口や奥の方にも、フィルター同様にゴミやヌメリがあります。
これらの場所も、排水フィルターを掃除するタイミングで一緒に掃除をするのがオススメです。
排水フィルターの奥を掃除するときは、柄(え)の付いたスポンジを使うと汚れをキレイに取り除けます。

柄の付いたスポンジは100円ショップでも売っていますし、買うのがイヤなら割り箸に布やスポンジを取り付けて使ってもよいでしょう。
頻繁に取り換えるなら専用フィルターを使うのもアリ
毎回のお手入れを少しでも楽にしたければ、専用のフィルターを使うのも1つの方法です。
市販の専用フィルターなら、キッチン用の水切りネットよりはゴミをしっかりキャッチしてくれます。
100均で購入できました。

使い方はこんな感じ。

一回でこんなにホコリがとれました!!

とはいえ何も付けていない状態と比べれば、ゴミが洗濯機に戻りやすいことには変わりありません。
排水フィルター専用のフィルターを使うなら、こまめな交換が必要です。
不要なトラブルを防ぐためにも、使うたびに、もしくは最低でも週に1回くらいは取り換えてくださいね。
トラブル発生中のドラム式洗濯機にはクリーニングを
もし既にトラブルが起こっているなら、今からフィルターを掃除しても意味がありません。
そんな時は、ハウスクリーニングの専用業者に洗濯機のクリーニングを依頼するのがオススメです。
お金と時間は少しかかりますが、洗濯機が故障して使えなくなってしまうより、新しい洗濯機を購入するよりはずっと安く済むのでは?!
洗濯機クリーニングの料金相場
なお、クリーニングに必要な料金相場と平均時間はこのくらい。
- 料金:1万7,000円〜3万円
- 時間:2時間〜3時間
洗濯機のクリーニング料金は、洗濯機を分解するかどうかで異なります。
分解する場合、料金相場は、3万円ほどです。
一方、部分的に分解したり、そのままの状態で専用の洗剤を使って掃除したりする場合は、1万2,000円~1万8,000円ほどでクリーニングしてもらえます。
料金相場について詳しくはこちら。
ドラム式洗濯機のクリーニング、対応できる業者は少ない
ドラム式洗濯機の分解は工程がとても複雑なため、クリーニングは難易度の高い作業です。
大手のお掃除業者は対応していない場合が多いですが、個人業者の一部に依頼することができます。
乾燥機能が著しく低下していたり、悪臭が発生していたりする場合は、こちらの記事を参考にクリーニングを検討してみてください。
この記事は、こちらの業者さまへの取材に基づいて書きました。
江戸川クリーンサポート
〒134-0084 東京都江戸川区東葛西9-12-8
090-9141-7208
電話受付 8:00~22:00
ホームページ http://edocle.jp
おすすめ洗濯機クリーニング業者
おすすめ度 | ![]() |
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部分分解 | 13,200円〜14,300円 |
完全分解 | 14,300円〜18,700円 |
ドラム式 | 応相談 |
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部分分解 | 12,100円 |
完全分解 | 23,100円 |
ドラム式 | 応相談 |
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ドラム式 | 19,800円 |