福井県敦賀市にある宅配クリーニング工場「有限会社タカハシクリーニング」を取材させて頂きました。
おそうじ本舗の宅配クリーニング「家事の達人」の提携工場として、全国から服を預かってクリーニングしている会社です。

宅配クリーニング、あまり利用したことなかったので、正直ピンと来てなかったんですが・・・
結論から先に言うと、使わないと損!!くらいのインパクトがありました。時短になるだけじゃなく、品質がハンパなくよかったんです。
- 検品から仕上げまで、店舗以上に気をつかって何回もチェックしてる。
- このご時世に、びっくりするくらい、ひとつひとつ手作業で仕上げてる。
- 思ってた以上に安い。1アイテム1,000円程度・送料込。高くて良い服ほど頼んだらお得。
- 冬物を預けたら、クローゼットがめちゃくちゃスッキリした。
この衝撃をぜひ知ってほしくて、サクッと2分くらいで読めるように、記事にまとめました!
コロナで外出を控えている人にとっても、役立つサービスなこと間違いなし
目次
宅配クリーニング、何がどう便利なのか分からない問題
いま、都心部のマンション暮らしの家庭に、宅配クリーニングが大人気。
特に、布団や冬物コートなど、かさばる物を預かってもらえる保管サービスを利用する人が多いようです。
とはいえ。
何回か利用してますが、いまいちメリットを理解できていないかも。
送るのめんどくさすぎて、自分に必要なんだろうか?って思うことある。
そして、返却された服が入ってくる段ボールの処分がちょっとツラい。

クリーニング工場ってことは、機械がざっくざっく服をあらってるのかな?
いい服を出すのはちょっとためらうなあ。どんな風に扱われるのか、わからないし。
どうもテンションの上がらない、ラクジタンメンバー。今日の取材、果たしてどうなるのか?!
捜査隊は福井県のタカハシクリーニングへ向かった
関西から、福井県敦賀市にあるタカハシクリーニングに向かって出発。新大阪から特急サンダーバードで1時間くらいです。

特急電車っていいねー
1時間ってあっという間、はやくお弁当食べよう。
サンダーバードとお弁当で、なんとかテンション上げていきます。

この笑顔、笑。
あっという間に敦賀駅に着くと

なんと、タカハシクリーニングの高橋社長が車でお迎えに来てくださってました。

こんにちは、今日はよろしくお願いいたします。
こちらこそ、お願いいたします。
社長、思ってたよりも若い。そしてオシャレ!
対面じゃない不安をなくしたい!お店以上に丁寧なクリーニング
早速、工場を案内していただきました。
1. 検品作業
全国から服が送られてくると、最初に1枚づつ検品作業を行います。服を預かった時点でのトラブル(やぶれている、ボタンがない、など)をチェック。
ベテラン・スタッフさんが2人体制で状態を確認します。

- 変色
- ボタン取れ
- シミ
- 破れ
むちゃくちゃ丁寧に見てますね
町のクリーニング屋さんよりチェック厳しい
お客様と対面で確認できない分、クリーニング前の状態をしっかり把握しておくのが大切だと思っています。
ひとつひとつ、服の状態について説明シートに書き込み、シミやほつれがあれば事前にお客様に伝えておきます。

服の傷み方って、人それぞれ個性が出ます。
どの服も袖が汚れていたり、同じ場所ばかり擦り切れていたり。

服をここまでしっかり見ているとは思わなかった。繁忙期は、毎日1,500~2,000着の服が入ってくるそうで、普段は別の仕事をしているスタッフさんも応援に入ります。
とはいえ、経験が少ない人がいきなり出来る仕事ではないため、やっぱりベテランスタッフさんの目利きに頼るところが大きいみたい。
ブランドものだと念入りにチェックするんですか?
いえ、ブランドだから、高級品だからという区別はしていません。
お客様にとって大切な服というのは値段ではないと思うからです。
お預かりしたものはすべて、お客様の宝物だと思っています。
2. コールセンター
検品して服に何らかのダメージやお伝えすることがあった場合、服の状態について電話でお伝えします。

多い日は100件、200件と電話をかける時もあるとか。
電話は手間がかかるんですが、なるべく電話で伝えるようにしています。
忙しくて電話に出られない方にはメール連絡もしていますが、電話をかけるようになってからは、クレームが大幅に減ったそうです。
なぜ、そこまで手間をかけて電話連絡しているんですか?

対話でご説明するほうが、お客様の不安を減らすことにつながると分かったからです。
クリーニングに出す前に自分の服の状態をすみずみまでチェックというのはなかなかしないので、気づいていない破れがあってその状態でクリーニングから返って来たらびっくりしますよね。
これはクリーニングの工程で起こったトラブルではなく、お預かり時点であったものですよ、と先にお伝えすることで、仕上がりイメージをすり合わせておくようです。
把握してないやぶれやトラブルをあらかじめ教えてもらえたら納得できる
検品と電話連絡をきっちりやるようになってからは、クレーム率0.01%くらいに抑えられているそうです。すごい効果!
3. 仕分け
服の素材を見ながらドライ、ランドリー、ウェットの3種類に分類。その後、さらに10パターンくらいの洗い方に合わせて仕分けします。

ドライクリーニング | 石油系の溶剤で、ウールやシルクなどの繊維を傷めずに洗う方法。 |
ランドリー | 45度くらいの温水で衣類を水洗いする方法。Yシャツなどに向く。 |
ウェット | ドライクリーニング向けの衣料を手作業で水洗いする特殊な方法。 |
ボタンの素材によっては、傷まないようにアルミで巻いて下準備することも。

4. 洗い
ウール・レーヨン・シルクなどの素材が使われている服は、ドライ=石油系の溶剤に、洗剤を溶かして洗います。
ほんとだ、洗濯物からなんとなく石油系の臭いがする
こちらは水で洗う、ランドリーの機械。
業務用の洗濯機、水流がめっちゃパワフル!家の洗濯機よりも確実にきれいになりそう。

5. 乾燥
洗いと同じように、乾燥にも細かい仕分けがあります。
乾燥機に入れるもの、立体乾燥するもの、完全に自然乾燥するものなど。

6. アイロン
服の素材や形に応じて、使う道具や方法を変えながらアイロンがけをします。

ズボンや薄手のアウターは、風合いを大切に仕上げるため、下から蒸気で膨らませながらアイロンをふわっと当てます。
蒸気ではさんでシワを伸ばす感じです。
あれ、さっき検品してた方!今度はアイロンやってるんですか。
弊社では、一人がずっとおなじ作業をするのではなく、ひとつひとつの工程を、チームみんなで進めています。
完全分業すると効率は良いのですが、長時間ずっと同じ姿勢で同じ仕事をすることになり、スタッフの体に負担がかかります。
全員でチェックしながら作業すると、品質が上がると同時に、紛失事故も激減したそうです。
バーコードなども試してみましたが、やはりミスが起こる。最終的に、人の目で何回もチェックするのが間違いないと分かりました。
7. 仕上げ
Yシャツのホコリを、ひとつひとつコロコロをかけて取ります。

たたみ仕上げを依頼いただいたものは、丁寧にたたんで形崩れを防ぐ芯を入れます。

8. 保管
クリーニング工場から車で10分ほどの場所に、保管倉庫があります。
3月上旬はまだ空っぽだった倉庫も・・・冬物のコートが全国から届く頃には、衣類でいっぱいになります。

最初は、コンクリート造の綺麗な物件を借りて保存していたのですが・・・
コンクリはどうしても換気が悪く、カビが発生してしまったんです。もちろんすべて洗い直しました。
試行錯誤したところ、適度に換気できる木造倉庫がベストなようです。
お客様の衣類を良い状で保存するためにたどり着いたのが木造のこの倉庫です。
一瞬、すきま風が入って来そうな建物に不安を覚えたのですが、逆に換気ができるほうがカビを防げるんですね!
明治から続くクリーニング屋さんの四代目、高橋社長インタビュー
タカハシクリーニング、実は明治時代から続く老舗企業だと聞いてびっくり。
高橋社長は4代目なのだそう。
というか、クリーニングが明治時代からあったことに驚く!
昔は「洗濯屋」と呼ばれてたみたいです。
各家庭から着物を預かって洗濯していたと聞いています。

高橋社長が宅配クリーニングを始めたのは10年前。
まだ世の中に認知されていない事業だったので、周囲から理解してもらえなかったそうです。
クリーニング屋さんが何を売るんですか?って怪しまれてしまって。
ホームページ作ってくれる会社が見つからずに苦労しました。
宅配クリーニングを始めた当初は、機械化と完全分業制で仕事をしていました。
しかし、細部まで目が行き届かない事に安心できず、ひとつひとつ、人の目で確認する体勢に変えて行ったそうです。
自動化していたものを、手動に切り替える決意をした時は、やはりスタッフに理解してもらうのが大変でした。
手間が増えると辞めてしまったスタッフもいました。
が、結果的に、お客様の衣類を大切にしたいという強い思いに共感してくれたスタッフが残ってくれたので、今はとてもいいチームになっていると思います。
今のやり方を尊重して仕事をしてくれています。ありがたいことです。
そうだ、こんなことがあって。
とつぜん、女性もののコートを持ってきた高橋社長。

クリーニング中、女性用コートからボタンが取れて無くなってしまったんですが・・・スタッフさんがメルカリで同じ服を見つけてくれたそうです。
ボタンを付け替えることができたので、無事にお客様に服をお返しすることができました。

社長、あったよー!って嬉しそうに報告してくれて。
何をしたらお客様に喜んでいただけるか。いっしょうけんめい考えてくれたことに感謝しています。
めっちゃいい話や・・・
僕、ほんと、クレームが発生するとむちゃくちゃ落ち込むんですよ・・・

なのでクレームをいただいた時は、二度と同じことが起こらないように徹底的に原因を探して改善します。
検品から配送まで、気になる時に自分が直接チェックできるような工程にしているのもそのためです。
あと、責任もって管理できるキャパシティーを守って、量を制限しています。
クレーム、本当にしんどいんですね!だからこそ、こんなに慎重で何回もチェックする体制を作っているのか。
まとめ
今回の取材、完全に想定外の良さでした。

こんなに丁寧に服を大事にしてくれているなんてびっくり!!!!
一生モノのイタリア製ダウンコート、ぜったい高橋社長のところにお願いする!!!!
- 社長さんとスタッフがみんな仲良し!話しかけると笑顔で答えてくれる。
- 検品から仕上げまで、めちゃくちゃ丁寧だし、びっくりするくらい手作業。
- 1アイテムあたり1,000円程度なので思ったより安い。良い服ほど頼んだらお得。
清潔な環境が保たれた明るい工場、笑顔で働くスタッフさん達が、特に印象に残りました。

保管つきクリーニングは返送時期を決めてから送るため、寒くなったからといって「明日すぐ返送して」の対応はむずかしい。余裕をもって返却日を決めておくのがポイントです。
でも、かさばる冬物コートを保管してもらえたら、クローゼットが本当にスッキリする!大切な服に虫やカビがつく心配もないので安心です。

何となく積極的には利用していなかったけど・・・宅配保管クリーニング、家事の時短をかなえるためには使わないと損!だと思いました。
お忙しい中、工場どこでも見て写真撮ってください!と言ってくださった高橋社長、本当にありがとうございました。
タカハシクリーニングが提携している、おそうじ本舗の宅配クリーニングのお申し込みはこちら。