当サイトでも、エアコンクリーニング・レンジフードクリーニング・ダスキンモップレンタルなど、体験記事にて何度かご紹介してきた『ダスキン(DUSKIN)』さん。
数々のハウスクリーニングを取材してきて感じるダスキンさんの魅力と言えば、圧倒的な店舗数にも関わらず、どの店舗も一定のサービスクオリティを保っているところ。
そんなダスキンさん、人材育成に力を入れており、研修施設があるとの噂を伺いました!
「一体どんなところなんだろう」「一度でいいから中を見学してみたい!」そう思いを寄せて早数年。
なんと今回、ご縁があってダスキンの研修施設『ダスキンスクール』を実際に訪問&取材させていただけることになりました!
ダスキンさんの事業にかける想いについてお伺いしてきました。
日本初の複合フランチャイズ企業『ダスキン』
衛生・清掃用品のレンタルや販売、プロのお掃除サービスなどを5,664の拠点で展開する、お掃除用品レンタル・ハウスクリーニング業界で日本最大の大手企業『ダスキン』
日本国外にも台湾、中国(上海)と海外でもサービスを展開しています。
(※2021年3月末現在)
みなさんの暮らしに関わる事業がほとんど!
ダスキンの訪販グループ事業
実は衛生・清掃用品のレンタスやハウスクリーニング事業だけでなく、家事代行サービスや害虫獣駆除、住まいのピンポイント補修など幅広くサービスを展開されています。
サービス名 | サービス内容 |
---|---|
クリーンサービス | 衛生・清掃用品のレンタルと販売 |
ユニフォームサービス | ユニフォームのリースと販売、クリーニング |
ヘルス&ビューティ | 自然派化粧品と健康食品の販売 |
サービスマスター | プロのお掃除サービス |
ターミニックス | 害虫獣の駆除と総合衛生管理 |
メリーメイド | 便利な家事代行サービス |
トータルグリーン | 緑と花のお手入れサービス |
ホームリペア | 住まいのピンポイント補修 |
レントオール | イベント総合サポートと各種用品のレンタル |
ヘルスレント | 介護用品・福祉用具のレンタルと販売 |
ダスキン ライフケア | ご高齢者の暮らしのお手伝い |
ダスキンヘルスケア | 医療・福祉施設の環境づくりサポート |
ハウスクリーニングの『サービスマスター』や家事代行サービスの『メリーメイド』は有名ですが、意外と知られていないサービスもたくさんあります。
訪販グループ事業の他に、『フードグループ事業』も展開しており、皆さんが良くご存じの『ミスタードーナツ』もダスキンのグループ事業のひとつなんです!
ベビーベッドのレンタルなんかも取り扱っているそう!
わが家は蜂が出て一度害虫駆除を依頼したことがあります。
突撃!噂の研修施設『ダスキンスクール』を訪問
2022年3月17日、大阪・吹田市にあるダスキンの研修施設「ダスキンスクール」を訪問しました!
御堂筋線「江坂駅」より徒歩約15分、おそうじの歴史やミスタードーナツの歩みを紹介しているダスキンミュージアムのお隣にあります。
研修施設と言われなければ、本社と勘違いするレベルの大きさ!!!
今まで色んなハウスクリーニング企業を取材してきましたが、ここまで大きな規模で研修を行っているのははじめてみました。
ダスキンスクール概要
訪販グループを中心とした事業の教育センターで、全国各地域で事業を展開する加盟店のオーナーやスタッフが、経営理念から運営ノウハウ・清掃技術まで総合的に学ぶための施設。
〒564-0054
大阪府吹田市芳野町5−32
おそうじ業界トップの秘訣!インタビューしてきました
実際の研修室を見学させてもらう前に、ダスキンの経営にかける想いや誕生秘話についてインタビューいたしました!
ダスキンさんに、気になるアレコレについてインタビュー!
今回、株式会社ダスキンの訪販グループ営業本部の梅村さんと、訪販グループ事業本部の世良さんと吉川さんの3名にお答えいただきました。
複合型フランチャイズ!改革的なビジネスモデルの先駆け
ダスキンの根幹となる『おそうじ用品のレンタル・販売事業』、創業もここからスタートしています。
ハウスクリーニングのイメージが強いダスキンさんですが、最初はおそうじ用品のレンタルが最初だったんですね!
もともとダスキンは「主婦の負担を減らしたい」との想いから、はじまっています。
創業当初、掃除は雑巾で水拭きが主流の時代だったので、冬場は冷たい水で手がかじかんでお掃除の負担が大きかったそうです。
そんな時に、創業者がアメリカの経営を学んでいる時に、『ダストコントロール』という事業に出会ったんです。
ダストコントロールとは、布に吸着剤を染み込ませて水を使わなくても埃が取れるというもので、現在の『ダスキンモップ』の起源となっています。
事業を日本に持ち帰り、全国へと展開する際にフランチャイズという仕組みを通じて展開しています。
『ダストコントロール』『レンタル』『フランチャイズ』この3つが、当社の事業拡大へと繋がった根幹となっております。
当時フランチャイズというのは珍しかったのでは?
ビジネスモデルとしても珍しかったですが、商品自体も画期的なもので当時は『魔法の雑巾』と言われとても話題になりました。
ダスキンの社名の由来は?
社名の由来は、『ダスト(埃)』と『ぞうきん』を掛け合わせて『ダスキン』となっております。
当時『株式会社ぞうきん』という案もあったそうなんですが、「それはちょっと・・・」という声が社内からあがり『ダスキン』になったと聞いております(笑)
ダスキンの経営理念や取り組み
ダスキンさんの経営理念で「祈りの経営」というのを見かけたのですが、どういった意味が込められているんですか?
「利益は喜びの取引から生まれるもの」との創業者の考えからはじまっております。
ただ売上だけを目指すのではなくお客様であったり従業員であったり、「ダスキンに関わる全ての人に幸せになってほしい」との願いが込められています。
今で言うと『SDGs』にあたります。
昔は企業活動が優先されていて、水質汚染や環境汚染などの公害が起こっていました。
ダスキンでは今より50年以上も前から、利益だけを追求せずに地域や人・社会のためにとの想いで「祈りの経営」を理念に経営を続けています。
フード事業へ参入!海外の文化を日本へ輸入
ダストコントロール事業(お掃除用品レンタル)の次に、ダスキンで展開した事業が『ミスタードーナツ』と『サービスマスター』になります。
1971年にミスタードーナツ日本第1号店をオープンいたしました。
ダストコントロール事業からミスタードーナツへと展開された経緯は?
創業者が海外へ色々と学びに行っている際に、食べたドーナツがとっても美味しかったそうです。
「これ(ドーナツ)をぜひ日本の人たちに食べさせてあげたい!」との想いで、ミスタードーナツを日本で展開したと聞いております。
海外でいいなと思ったビジネスをどんどん日本で展開されたんですね!
昔の喫茶店って道路から中が見えないようになっていた中、海外のガラス張りで店内が明るく外からも良く見えるというのが画期的だったそうです。
現在では一般的な、外から中の様子がよくわかる飲食店のモデルは当時まだ日本にはなく、創業者は「ぜひこの文化を日本にも」との想いがあったそうです。
ミスタードーナツがダスキンのグループ事業だと知らない方も多いですよね
おそうじ用品レンタルからプロのお掃除サービスへ
ダストコントロール事業から、プロが掃除をするサービスを展開した経緯について教えてください。
こちらもアメリカにある事業のライセンスを取得し、日本で展開しています。
創業者が『米国サービスマスター社』の年次大会で訪れた際に、そこの会社の経営理念とダスキンの経営理念がかなり近かったんです。
そこで意気投合しライセンスをスピード提携、日本で事業を展開することになりました。
同じ『米国サービスマスター社』のなかに、メリーメイドという家事代行サービスがありまして、サービスマスター同様にライセンス取得後に日本でサービス展開をしております。
他にも、役務サービスを数々展開していますが、海外で展開していた事業を取り入れたものが多いです。
それでダスキンさんのサービス名は英語のものが多いんですね!
時間を買うという選択、家事代行サービス『メリーメイド』
ご利用者で1番多いのは、50代前後の方です。
約30年ほど前は圧倒的に専業主婦の方が多くて、おうちも広く金銭的にも裕福だからお手伝いさんとして頼む方が多かったんです。
しかし、最近は「キレイを保ちたい」という共働き世帯のお客様にもご利用いただいています。
3月に『育休復帰応援♡プラン』というのをはじめました。
共働きのご家庭が増えてきて、特にお子さんの小さいご家庭では家事や掃除に費やす時間が取れないということで、家事をアウトソーシングするという方が増えてきています。
「時間を買う」という方の選択肢として、メリーメイドを選んでいただいております。
認識のすり合わせが重要!事前訪問にこだわる理由
ダスキンさんの役務サービスでは必ず事前に訪問をされることで有名ですが、それはどうしてですか?
吉川さん:
事前打ち合わせに近い感じですね。お客様からこうしてほしいと要望がある場合もありますし、こちらからプランをご提案する場合もあります。
そこでまたお客様との安心感が生まれると考えています。
メリーメイドではお申込みがあった際に、お客様に事前訪問のお時間を1時間頂戴するようお願いしています。
吉川さん:
「思っていたのと違う」という認識のズレを無くすためにも、しっかりとご要望をお伺いしてからご提案させていただきます。
ご家族に相談してから決めたいという場合でも、事前訪問の段階では料金はいただいておりませんので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。
需要と供給のミスマッチ、日本社会全体で抱える人材不足
どの業種でも同じかと思いますが、やはり人材不足ですね。
吉川さん:
需要と供給の供給が追い付いていません。家事代行サービスとしてはどんどん需要が増えていっているのに対して、働き手がまだまだ足りていません。
せっかくご依頼をいただいても、お断りをしないといけなかったり、ご予約がかなり先になってしまったりしていることもあります。
新しい人材を増やすことももちろんですが、今いる人材をきちんと教育をして長く勤めていただくことが大切だと考えています。
ダスキンが教育体制に力を入れている理由のひとつでもあります。
サービス品質を保つ秘訣
サービスの品質を保つためにも定期的な研修制度・勉強会を実施しています。
梅村さん:
当社は全国各地でサービスをお届けしていますが、もちろん営業所によってサービスの品質の差があってはならないと考えております。
ですので、一定の品質でサービスを提供できるように、マニュアル制作であったり勉強会の開催であったり、人材教育に力を入れてます。
受験勉強でもなかなか見ないマニュアルとテキストの量!!!
システム化された育成制度によって人材をしっかり教育し、お客様へ均一なサービスを提供する。そこが当社のブランドとしての強みです。
ライセンス獲得のための研修期間
事業名 | 事業内容 | 研修期間 |
---|---|---|
サービスマスター | ハウスクリーニング・事業所清掃 | 17日間 |
メリーメイド | 家事代行 | 6日間 |
新たに加盟店に登録していただいて、ダスキンスクールにお越しいただき全ての技術を習得するのに17日間の研修を受けていただきます。
世良さん:
実技はもちろん、運営や営業関連のことも全て研修期間に習得できるよに、カリキュラムを組んでいます。
メリーメイドの場合は6日間、ダスキンスクールに来ていただいて研修を受けていただきます。
ここには全国から研修に来られるんですか?
一番はじめのライセンス取得の際は、必ずこちらのダスキンスクールで研修を受けて、テストで合格にならないと次に進めません。
吉川さん:
ライセンスには3年ごとの更新があります。
また、各拠点での現場スタッフの教育も6日間の初期研修と月に1度の継続研修を実施しております。
では実際に、ダスキンスクールの実習スペースを拝見させていただきます!
プロの技をマスターできる人材育成環境
すごい数のエアコンが並んでる!!!
家庭用エアコンのクリーニングというのが当社のなかでも、家庭市場向けの役務サービスでかなり主力の部分となっています。
世良さん:
年々、新しい機種の家庭用エアコンが登場し機能も増えているので、どんなエアコンでも分解しクリーニングに対応できるよう、様々な機種のエアコンを実習用に取り揃えてあります。
サービスマスター事業の家庭市場の中で、エアコンクリーニングのお客様売上が全体の4割を占めています。
4割って思っていたよりも少なかったです!
他のハウスクリーニング業者さんだと7~8割ほどが、エアコンクリーニングの売上を占めているところがほとんどなので。
サービスマスターはハウスクリーニングだけでなく、事業所向けのサービスも多く扱っているので、エアコンクリーニングだけで全体を占めることはないです。
世良さん:
業務用エアコンのクリーニング、飲食店の清掃や事業所のフロア清掃など幅広くやっているので、エアコンだけには特化していないのが同業他社との違いかと思います。
家庭用だけでなく、事業所用のサービスも幅広く展開されているダスキンさん。研修フロアの中には、飲食店の厨房が完全再現されていました!
こちらはシロアリ駆除の研修専用の設備。実際に床下に入ってシロアリを見つけて駆除する研修を行っているそうです!
「全自動洗濯機除菌クリーニング」の研修用に洗濯機も縦型・ドラム式と様々な機種が揃えられていました。
よく見ると、床の材質がところどころ違っているのがわかりますか。
世良さん:
薬剤ひとつにしても100種類以上取り扱っていて、ワックスにしても色んな種類がありますから、その素材によって塗布するものを見極めないといけないので、全ての物を触ってもらってプロの技術を学んで持ち帰っていただけるように環境を整えております。
ダスキン独自の研修方法を実演
実際に実践研修を再現していただきました!
養生するカバーから道具、ユニフォームまで全てマニュアルで決まっています。
世良さん:
実際にここの研修施設に研修生が集まって、みんなで一斉に実践研修を行います。
現場で扱う機材、実際に使う道具を使用することで、実戦のサービス時と全く同じ条件でプロの技を身につけていただきます。
こちらは浴室のお掃除の研修場所です。
吉川さん:
住宅で使用される素材も変わっていくので、素材に合わせて新たなものを取り入れていく必要があります。
30年前に建てられた住宅なら30年前の素材、新築の住宅なら最新の素材ですよね。
タオル掛けひとつにしても「ホテルのような快適さ」を心がけています。
吉川さん:
家事とひとことで言ってもアイロンがけからボタン付けまで幅広くあるので、月に1回の継続研修という形で新たな知識を深めていきます。
お掃除用のクロスも色ごとによって用途が分けられているそうです!
ユニフォームにもお客様に配慮したデザイン設計が施されています。
メリーメイドのユニフォームにはポケットが付いていません。
お客様のお宅にあがって提供するサービスなので、お客様の不安要素とならないように考えて作られています。
なるほど!そこまで考えられているんですね・・・!
やはり当社がここまで大きくなったのは、確立されたマニュアルや仕組みがあるからなのではと感じてます。
お客様が喜んでくださることがやりがいというスタッフが多いのです。
まとめ
今回は、おそうじ業界トップの大企業『ダスキン(DUSKIN)』さんの研修施設、ダスキンスクールにお伺いして取材をしていきました!
噂には聞いていたけれど、想像をはるかに超える研修設備に驚きの連続でした。
また、普段なかなか聞けないようなダスキンさんの経営に対する想いやこだわりについてお伺いしました。
- 圧倒的な知名度と信頼感!日本全国に営業拠点を展開
- サービス品質を保つための独自の研修制度
- 丁寧なお見積りにこだわりあり
取材ご協力ありがとうございました!